1970年代ファッションのキーワードの一つ「フォークロア」。この時代の再評価に伴い、近年じわじわと注目を集め続けています。

今回は、そんな「フォークロア・スタイル」をヒッピーファッションを中心にピックアップ。GUCCI(グッチ)を牽引する人気デザイナー、Alessandro Michele(アレッサンドロ・ミケーレ)なども度々引用するその魅力をぜひお見逃しなく!

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特徴的なシルエットは反戦の証し「ベルボトムパンツ」

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フォークロア・ファッションが最も華やいだ1970年代前後、ヒッピーと呼ばれる若者たちが好んで着ていたのが「ベルボトムパンツ」です。ひざから下が大きく広がっているのが特徴で、ブーツカット、フレアパンツ、パンタロンとも呼ばれています。

一説にはアメリカ海軍発祥とされていますが、後に平和の顔となった点こそファッションの面白さ。民族調のトップスやチューリップハットと組み合わせれば、気分はもう、ラブ&ピースです!

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ミュージシャンたちも愛した「フォークロア柄」

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フォークロアと聞くと、民族柄アイテムを思い浮かべる方も多いでしょう。60年代、70年代を代表するミュージシャン、ジミ・ヘンドリックスやジャニス・ジョプリンなどが愛したファッションスタイルとしてもおなじみですよね。

フォークロア柄には、チェコを始めとするヨーロッパ文化のボヘミアンのほか、メキシコ、インド、ベトナムなどの先住民によるエスニックがありますが、ヒッピースタイルではそれぞれが溶け合い、互いに影響し合っています。

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「ネイティブ・アメリカン」を交えた西海岸ヒッピー

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1969年にアメリカで公開された「イージー・ライダー」。ヒッピー、ネイティブ・アメリカン、ベトナム戦争などを題材にしたリアルなメッセージ性は、カウボーイ由来のフォークロアファッションに「アメリカ・インディアン」の要素も加えました。

そのなかでも特筆すべきは、ポンチョやアクセサリー。フリンジ、土や植物をイメージする自然由来のアースカラーなどから成る独特の意匠は、”ボーホーやエスニック”といった2000年代のスタイルにまで影響を与えていきます。

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紀元前からの文化をハッピーに伝える「タイダイ」

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ここ数年、トレンドに挙がっていた「タイダイ」。アジアやアフリカに伝わる絞り染めがルーツで、ヒッピーを始めとしたフォークロア・スタイルのアイコンとしても知られています。

そのピースフルでフリーダムな存在感は、リアルクローズのアクセントにも◎。スナップでは、チノパンツやスニーカーを合わせてストリートライクに仕上げています。なお、着こなし方を変えると80年代、90年代風に使えるのもタイダイの魅力。

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By igr600

フリーのファッションライター。雑誌&WEBにて、モードからカジュアルまで幅広く執筆中です。おもにトレンド分析・カラーコーディネートといった情報を発信しています。