リモートワークの普及や毎日同じことの連続で、仕事や生活が「このままでいいのだろうか」と急に不安になりませんか? 以下の様な状況の人は要注意。

・クローゼットが氾濫しているのに、着ていく服がない。

・20代の頃のコーデを引きずっている。

・新たなことに挑戦するのが億劫に感じてしまう。

この様な人は”一軍の服しか着ない”ルールで、生活パターンや行動様式を新鮮に楽しく変えてみませんか?

一軍の服しか着ないで有名なのは、スティーブ・ジョブスです。イッセイ・ミヤケのシャツ、リーバイス501、ニューバランスのスニーカーをまとうプレゼン中の姿はご存知の方も多いはず。「特別な存在だから、あの様な服装が許されるのだ。」と思う方も多いでしょう。しかし、スティーブ・ジョブスは省くことで新たなものを得る達人だったのです。今回は「一軍の服」にフォーカスしてその良さをお伝えします。

そもそも一軍の服とは?

出典: wear

一軍の服は自分に似合い着回しが効くことが大前提で、クローゼットの中のどの服をチョイスしてもスッキリとセンスよく見える服を表します。”着たきり雀”とは全く別なもので、トレンド性もミックスし素材がよくシルエットのきれいなもの、”調べて選択したものたち”を一軍の服と捉えましょう。

クローゼットの中でリアルに着る服は3割程度。「いつか着るかも」「思い出がある」などの服は一軍の服ではありません。ブランドを絞り込むと発色が揃ったり、シルエットが合いスタイリングの完成度が高くなります。

まずはクローゼットの半分を空けて、一軍の服を充実させていきましょう。

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シャツを一軍の服に。シャツ選びのポイント5選

出典: wear

スーツやプライベートの洋服は拘る人でも、忘れがちなビジネスシャツ。どのようなビジネスシャツを、一軍に選ぶと良いのかのポイントをいくつか挙げていきます。

  1. スナップの様にノーネクタイのときでも、台襟が上を向いている。洗濯やクリーニングを繰り返しても、襟がしっかりと立ちきれいな形を維持できるものは仕立てがよく高級なシャツの特徴。
  2.  体にフィットした自然なシェイプ感のシルエット。サイズが合っているのは元より、仕立てのよいシャツは体のフォルムを美しく描きます。
  3. 2枚の生地をつなぎ合わせたスプレット・ヨークで仕上げている。背中の首から肩の辺りを”ヨーク”と呼びます。通常一枚で仕立てますが、2枚の生地を肩に合わせて斜めに切り替えし、動きやすさ着心地のよさを高めています。
  4. まっすぐに伸びて丈夫な前立て。襟のボタンからの前立てが縫製のラインとキチンと平行になっていて、芯地が入っているものは襟元が拠れない。
  5. 胸ポケットなしのフロント。意外に感じるかも知れませんが、胸ポケットは無いものが正式です。1~4の条件を満たし、なお且つ胸ポケットの無いフロントのシャツを作るメーカーは正当を知っているので各部の作りも丁寧。

以上の5選は目で見てわかりやすいので、ぜひ参考にしてください

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プライベートの一軍の服に、AURALEE(オーラリー)

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プライベートのシーンで一軍の服におすすめしたいイチオシブランド「AURALEE」。岩井良太氏が2015年に立ち上げてデザイナーを務めています。母体が生地メーカーなので、オリジナル素材の開発に力を注ぐことができ、マテリアルを生かす卓越した技術をもつ工場の協力のもとクオリティの高い製品作りを可能に。

AURALEEの語源はアメリカの古い曲名なのですが、”同時に光る国”という意味もあり、朝の光が似合う洋服を作りたいという気持ちから決めたとのこと。また岩井良太氏は”毎日着てもらう、例えば古着やいろいろなブランドと混ぜて着てもらいたい”と述べています。

拘っているのに、押しつけがましくないデザインが素敵で、例えばスウェットを作るときに、表面は超長綿を吊り編み機にかけて編んでおり、表の糸は細いもの裏地は太い糸で編んでいます。こうすると表面は柔らかく、それでいてしっかりとした膨らみが出ます。
細い糸だけでアイテムを作ると柔らかいのですが、ボリュームが出なかったりシワが出がち。素材を交えて狙った風合いとシルエットを出すのは、コミュニケーションとエネルギーが不可欠です。

こうして出来上がったAURALEEの製品はシンプルかつ上品に。だからこそプライベートのシーンで一軍の服に相応しいブランドです。メンズ、ウィメンズとも生産しているので、パートナーと共通の価値観でコーディネートしても楽しいはず。

岩井良太氏は「DESCENTE PAUSE」のデザインも現在は担当して、活躍の場を広げています。

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一軍の服で、好奇心をプラスする

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飽和状態のクローゼットは若い頃の思い出とともに時を止めています。洋服は経年劣化もあるので、思い出は写真の中に留めて、これからの自分のために新しい一軍の服を探してみてください。不安を感じる心理の奥には”飽きている”気持ちが混在しているようです。新たな好奇心で空いたスペースを埋めていきましょう。

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By hmshow21010

某ブランドを経てメンズのオーダーを10年、その後レディースに変更。 現在も毎日「褒められる洋服」を提案したい一心で勤務しています。