1988年創立のフランス・パリのブランド「Maison Margiela(メゾン・マルジェラ)」。
ベルギー出身のデザイナー”マルタン・マルジェラ”により創立された当初は「Maison Martin Margiela(メゾン・マルタン・マルジェラ)」というブランド名でしたが、2015年「GIVENCHY(ジバンシィ)」や「Christian Dior(クリスチャン・ディオール)」、自身の名を冠したブランドでも知られる”ジョン・ガリアーノ”がデザイナーに就任以降、「Maison Margiela(メゾン・マルジェラ)」にブランド名が変更されています。
アバンギャルドなデザインを持ちながらもスタンダード性を失わない、マルジェラ※をご紹介します。
※以降「メゾン・マルジェラ」 →「マルジェラ」で表記。
永く愛される「ノーカラージャケット」
”クイーン・オブ・デストロイ”と呼ばれる「COMME des GARÇONS(コム・デ・ギャルソン)」のデザイナー”川久保玲”に対して、”キング・オブ・デストロイ”と呼ばれる”Maison Margiela(メゾン・マルジェラ)”。
ジャケットの襟がないという奇抜なデザインでありながら、美しいシルエットとスナップ画像から見てもわかる上質な生地。そのミニマルで普段使いのしやすい「ノーカラージャケット」のデザインは、ファッション業界の方からも永く愛されています。
マルジェラのアイコン「Tabi shoes(タビシューズ)」
マルジェラのアイコンとして有名な「Tabi shoes(タビシューズ)」。その指先の別れたブーツは、日本の”足袋(たび)”から発想を得たといわれています。
スナップのコーディネートにみられる”斜めに4つのステッチが入ったカバン”もマルジェラのアイコンとして有名。当初はブランドではなく、服自体の価値を見て欲しいという哲学から”何も書かれていない白く四角い布”のブランドタグが付いていましたが、それ自体が独特なブランドタグとして認知されるようになりました。
ドイツ軍のトレーニングシューズをリメイクした「ジャーマントレーナー」
ヴィンテージアイテムやミリタリーアイテムを作品のデザインソースに使うことでも知られるマルジェラ。スナップのスニーカーは「ジャーマントレーナー」と呼ばれるドイツ軍のトレーニング用シューズをマルジェラがリメイクしたものです。
「ハの字」ライダースジャケット
こちらのライダースジャケットもマルジェラの代表的なデザイン。「ハの字」、「5ジップ」と呼ばれるこのデザインはフロントの左右に大きく入ったジッパーが目を引くデザインです。
1997年から2003年にかけては「Hermes(エルメス)」のデザイナーを手掛けたことでも知られており、メディアへの露出は一切しないという謎めいたデザイナー”マルタン・マルジェラ”。
その”普遍”と”革新”の同居したデザインはこれからも語り継がれるでしょう。