「ミリタリー」という言葉、服好きの方なら一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか? ミリタリーは「軍の、軍人の」意味があり、ミリタリーウェアは軍服を指します。
この軍服最大の特徴は優れた機能性。動きやすい作りで、収納力に長けているものが多いです。私たちが何気なく着ている服も、実は軍服をモデルにしているものだった……なんてことも。今回はそんなみなさんの発見の場としてなるべく、メンズミリタリーウェアのアウターをそのルーツを交えてご紹介していきます。
アメリカ空軍のフライトジャケットMA-1
フライトジャケットとして作られたMA-1。こちらはミリタリーウェアの中でもシンプルなデザインに分類されますが、それにはしっかりとした理由が存在します。
戦争当時は飛行機の中は狭く、飛行機のパイロットは身体を動かすと服が操縦桿(そうじゅうかん)などに引っかかることがあったそう。それが操縦ミスに繋がり、事故でも起きたら一大事。そのため無駄な装飾はなくし、安全面を考慮したシンプルな作りになりました。
無駄のない洗練されたデザインだからこそ時代を超えて、今もなお受け入れられています。スナップのようにシンプルなコーディネートに合わせることでMA-1の良さが際立ちます。
野戦で活用されたM65フィールドジャケット
フィールドジャケットの呼び名で有名なM65。防寒対策として施されたスタンドカラーが特徴的なデザインです。軍で使われるM65には収納可能なフードがついており、さらに機能性に優れています。
スタンドカラーのジャケットは、コートのインナーとしても使用◎。もちろんライトアウターとしても活躍してくれるので1着持っていると便利なアイテムです。
防水性に特化したイギリス軍のトレンチコート
トレンチコートは言わずと知れた名作のミリタリーウェアの一つ。元々はイギリスの陸軍が塹壕(トレンチ)戦で寒さに耐えれるようにと作られたのが始まりです。
織目が丈夫に作られたギャバジン生地を使用し、雨に濡れない防水仕様。ミリタリー要素を残しつつも、モダンなデザインへ昇華されているものが現代のトレンチコートです。
有名所はバーバリーのトレンチコートで、裏地にチェック柄が施されているのが印象的。現代では秋冬シーズンには欠かせない定番アイテムとなっています。