「布帛(フハク)」って聞いたことありますか? ファッション用語の中でもあまり知られていないワードですが、実はとっても身近なもの。知っておくとファッションへの理解がちょっと深まりますよ♪
今回は、布帛についての「カンタン解説」と「具体的なアイテム」をご紹介します!
もくじ
そもそも布帛(フハク)って何のこと?
布帛(フハク)とは、織物を指すワードのこと。具体的には、縦糸と横糸を交互に織り込んで作る生地のことをいいます。布帛アイテムとして一番わかりやすいのが、ブロード・オックスフォードなど平織り生地を使ったシャツです。
布帛(フハク)と区別されるのが「ニット生地」
生地には大きく分けて2種類あり、布帛(フハク)と区別するのが一本の糸でループを作って編み込む「ニット生地」です。
ニット生地の代表的アイテムが、Tシャツやスウェット、プルオーバー。縦横の伸縮性がある一方で、型崩れしやすいのが特徴です。
デ二ムやシャンブレーも布帛(フハク)の一種
デ二ムやシャンブレーも布帛(フハク)の一つ。ちなみにデニムでよく見かけるオンス(OZ)とは重さのこと。オンスの数が大きくなればなるほど、厚手のデ二ムということになります。
今シーズン人気な朱子織のサテンも、実は布帛(フハク)!
今シーズン人気のサテンも布帛(フハク)の一種。朱子織という織り方で作るサテンは、シャツなどの平織りと違い、ツヤとなめらかな手触りが特徴です。
布帛(フハク)には薄くてシアーなオーガンジー生地も含まれる
人気のシアーシャツやチュールスカートでよく使われるオーガンジーも布帛(フハク)。薄手の平織りでパリッとしたハリ感が特徴です。
ドレープが美しい布帛(フハク)のシフォン生地
エレガントな雰囲気のシフォンも、実はブロード・オックスフォード・デニムなどと同じ平織物(ひらおりもの)。透けるほど薄手な布帛(フハク)生地で、サラリとした手触りや美しいドレープが特徴です。フォーマル感のあるブラウスやワンピースで取り入れられています。
縦糸と横糸で織られた「チェック柄の織物」はすべて布帛(フハク)
縦糸と横糸を織り込んだ柄といえばチェック柄。ギンガムチェックやタータンチェックなどの織物はすべて布帛(フハク)生地になります。
秋冬に最適な布帛(フハク)のツイード生地
アウターやスーツで人気のツイードは秋冬に最適な布帛(フハク)生地。イギリス・スコットランド発祥の毛織物で、ざっくりした粗い手触りが持ち味です。
卒業式や入学式にぴったりなのが、ラメ糸やループ糸など意匠糸(いしょうし)が織り込まれている「ファンシーツイード」。一般的なツイードと比べて華やかな生地感が特徴で、女性らしい高級感が漂います。
フェルトみたいな見た目のメルトンも、実は布帛(フハク)
縦横の繊維感がなくパッと見ても織物に見えないメルトン。コットンやウールなどの繊維を圧縮しフェルト化した織物で、秋冬向きの布帛(フハク)生地です。
CPOジャケットやピーコート、ダッフルコートなどカジュアルなアウターに使われていて、肉厚でずっしりした重みがあるのが特徴。目が詰まっているので防風効果が高く、保温性は抜群です。
いかがでしたか?
ファッション的にはあまり知られていない布帛(フハク)というワードですが、生地を扱うファブリック用品店では一般的。Yシャツの「布帛」とTシャツの「ニット」という感じで、ざっくり覚えておくとわかりやすいですよ♪
2020年5月26日 公開
2023年2月22日 更新