最新のファッショントレンドも良いものですが、たまには昔のファッションを振り返ってみるのも良いのではないでしょうか。
みなさんは学生時代、どんなファッションを楽しんでいましたか? 今とはファッションとの向き合い方が違ったのではないでしょうか。
筆者はファッションデザインの専門学校を卒業しています。
「毎日おしゃれでいたい。変身したい」
そんな思いにあふれていた、ファッション専門学校時代当時のおしゃれの話をお届けします。
ファッション=変身アイテム
「あなたにとって、ファッションとは何ですか?」と、人にもし尋ねられたら「自己表現のためのツールです」と大人になった今の自分なら答えるかもしれません。
お仕事に行くとき、遊びに行くとき、スポーツするとき、家で過ごすとき……。それぞれのシーンに自分なりに合わせた装いをすること、いわゆるTPOを考えます。
TPOの優先度の低い10代の頃はファッションの面白さに目覚めて「あれもこれも着てみたい、着こなしたい、私もあんな風になりたい!」という気持ちで爆発しそうでした。着る服とメイク次第で別人に変身できるような気がして、面白くてしょうがありませんでした。
ファッションの勉強をしようと決めて、私がファッションデザインの学校に入ったときは、2000年になったばかり。ミレニアムだと世間が騒いでいました。
確か当時のファッションは、70’s、デニムやクラシックが流行し始めた年で、今年の70’sブームはなんとなく懐かしく、「あぁ、あの頃から一周したか」と感じてしまう世代なわけなのです。現代との違いは、当時はクラシック寄りだったところでしょうか。当時から見た昔の流行の焼き直しという感じで、古着とMIXするようなところがありました。学生の頃はとにかく服がたくさん欲しかったから、友達と連れ立って古着屋へよく足を運んでいました。
専門学生のおしゃれ事情
矢沢あいの大人気作品のひとつに「ご近所物語」という漫画がありますが、ちょうどそれがヒットしていた時代で、言わずもがな専門学校でも愛読している人がたくさんいました。
最近の学生さんの様子は見てないのでちょっと分かりませんが、当時の学校は「ご近所~」さながらの、個性のぶつかり合いの場だったのを思い出します。
ギャル系、お姉ギャル系、サーファー、B系、古着系、パンク、ロック、ロリータ、ゴスロリ、モード系、いたって普通系など本当にさまざまで、何でもアリ。それぞれにファッションバイブル的な愛読誌がありました。私はと言うと高校時代からバンドをしていたせいで音楽雑誌ばかりに夢中になっていたのは懐かしい話です。
毎日、変身する。
当時は「男に生まれりゃよかった!」と思っていたくらい、男性ミュージシャンの服装に影響を受けていました。それにくわえて、気分屋・気まぐれな性格の自分は、日によってスタイルが変わっていました。
毎朝、着る服を考えてメイクをして。家を出て学校に向かう途中でコーディネートに後悔した日は、一日憂鬱だったりするけれど、新しい服や靴を手に入れたときのワクワク感は、やっぱり楽しいものでした。