ファッション業界にてデザイナーを経験、現在はライターとして活動中のm.NaNaさん。元デザイナーとしての目線をもとに、オシャレのコツについてご紹介いただきます。
第1回は【30代から心がけたい、やりすぎ感を消す「引き算テクニック」】について。
ファッション業界は毎年新しい流行がどんどん生まれてきます。あれもこれも、と欲張って取り入れようとすると、どうしてもトゥーマッチなコーデが出来上がってしまいます。20代の頃はフレッシュさで乗り切れてしまうのですが、大人になればなるほど、流行と自分の好みとのバランスを崩しがち……。
そこでこの記事では、元デザイナーで30代の私が心がけている「引き算テクニック」をご紹介します。どれもほんの少し意識するだけなので簡単です。コーデのやり過ぎ感を消しつつ、ちゃんと流行も押さえている、そんなベストバランスを目指してみましょう。
もくじ
素材感がおしゃれなアイテムは「とことんシンプルな形&色」を選んで引き算を
まずご紹介する「引き算テクニック」は、素材とお洋服とのバランスについて。
凝った素材感のお洋服を着こなすときは、「デザインと色を意識して引き算」すると簡単にバランスアップできます。
こちらのスナップを例に挙げます。ワッシャー感あるプリーツ&艶っぽいサテン風と、今年のトレンド素材が詰まったワンピースを主役にしていますが、派手さは感じられません。その理由は、シンプルな形&ベーシックな色を選んで、主張する素材感を意識的に引き算しているから。ストレートなラインと洗練された柔らかいホワイトがとても素敵ですよね。
デザイナーがこういった素材を選ぶときは、この生地の魅力が最大限に生きるデザインに落とし込むように考えていたりします。なので、素材のよさはぜひ引き立ててみてください。
「コーデの色は3色まで」さえ心がければ、派手色も簡単に攻略できる
次の「引き算テクニック」は、コーディネートと色のバランスについて。
毎年登場するトレンドカラーアイテムは身に着けるだけでワクワクしますよね。でも、これも主張が強いからこそ、全体のバランスを崩しがち。そんなときは、「全体で使う色を引き算して、3色までに抑える」ことを意識するとオシャレ度が高まります。
こちらのスナップでは、「トップスのベージュ×パンツのラベンダー×小物のホワイト」の3色でまとめています。もし、このコーデのシューズが黒だったら……? そうやってシミュレーションしてみると、3色コーデに納得がいくはず。
3色に抑えると、トレンドカラーを生かしつつ、大人っぽい洗練感を演出できますよ。
柄モノの場合は「2色」or「ワントーン」でまとめると大人っぽい
「柄モノ」もシーズンに併せて流行が移り変わる、わかりやすいアイテムです。柄の大きさや配色にもよりますが、「2色」or「ワントーン」でまとめると大人っぽさを表現しやすくなります。
柄ものを着るときは「普段よりもさらに色を引く」をちょっとだけ意識してみてください。
例えば1枚目のスナップでは、ブラウン×ブラックの2色で小物まで統一。2枚目のスナップはチャコールグレー~ブラックのワントーンで全体をまとめています。このバランスなら、ドットや花柄など、一歩間違えると幼い印象になりがちなアイテムも、大人っぽく攻略できるはずです。
小ぶりな柄モノでちょっと物足りないと感じたら、プラスしてみるのもOK。もう一色足したり、アクセサリーを足したりして調整してみてください。
顔まわりの派手アクセサリーは「1点集中」がやり過ぎ感を消し去るコツ
最後にご紹介する「引き算テクニック」は、顔まわりの派手アクセサリーは「1点集中させる」ということ。
1枚目のスナップでは、大ぶりピアスを使った分、ネックレスは引き算。2枚目のスナップは太めのチェーンネックレスをアクセントにしているので、ピアスを引き算。欲張って両方取り入れようとすると、かなりトゥーマッチになってしまうので注意が必要です。
今年はネックレスより大ぶりピアスが気分ですが、デコルテがきれいに見えるお洋服の場合、ネックレスの方が相性がいいことも。ぜひいろいろ試して、似合うバランスを見つけてみてくださいね。