外出自粛でおうち時間が長くなったり、働き方改革によりリモートワークになったりと、メリットとデメリットが共存しているこの1年。リモートワークでは感染を抑えるメリットはあるけれど、職場との連携不足や一人での仕事とあって不安が伴うことも。また家族と過ごす時間が増えてよかった半面、自分の時間が減ってしまった声も聞かれます。
いずれにしろ、何かしらの形でストレスを抱えている方が多い様子。そこで今回は、アロマセラピストである筆者が「ストレスのメカニズムと緩和方法」を解説します。一緒に解決策を探っていきましょう。
もくじ
ハッピーに思える出来事がストレスになる?
「ストレス」と聞くと嫌なことだけが原因と思われがち。実は幸福やプラスにしか思えない出来事が、気づかないうちにストレスになっていることがあるんです。
例えば、結婚や仕事での昇進など。結婚は一般的にハッピーなことと言われます。しかし”マリッジブルー”の言葉があるように、新生活や家庭と仕事の両立など不安に陥る場合もあります。
また仕事上の昇進は、やりがいに加えて今まで以上の責任が課せられるため、嬉しい半面ストレスになることが。自分では「大丈夫」と思っていても時間の経過と共にストレスが積み重なり、やがて心や体に影響を及ぼしてしまうんです。
知って納得! ストレスのメカニズム
まずは、ストレスがかかると体がどんな反応を起こすのかを知っておきましょう。
「自律神経」には「交感神経」と「副交感神経」があります。例えば、昼間に仕事や活発に行動しているときには「交感神経」が優位に。夜になってリラックスすると「副交感神経」が優位になります。
しかし、ストレスがかかると自己防衛本能が働いて「交感神経」が優位になり、<アドレナリン>という物質が大量に分泌されるんです。
<アドレナリン分泌による体の主な症状>
・血圧、心拍数、体温の上昇
・食欲や性欲の低下
・筋肉の緊張
あなたは大丈夫? 3段階のストレス反応
次に、ストレスから起きる体の反応を「3段階」で解説します。
【1:ストレス初期】
体はストレスを受けると警告反応が起きます。交感神経が優位に働き、大量のアドレナリンが分泌されるんです。
具体的な症状……体温・血圧・心拍数の増加、急性胃腸障害、ビタミンCの量が減少する、など
【2:抵抗期】
「ストレス初期」によって歪められた体の状態を元に戻そうと、生体の防衛機能が発動します。この段階でストレスを自分自身で認識して対処すれば、初期症状は消えていきます。
【3:疲労期】
「疲れているけれどまだ大丈夫」と我慢を続けて何も対処しなければ、ストレスへの抵抗力がなくなっていきます。やがて、精神的にも肉体的にも障害となって現れます。
具体的な症状……神経症、心身症、自律神経失調症、高血圧、胃潰瘍など
ストレスは肌にも影響を与える
実はストレスがかかると肌の調子も乱れてきます。
というのも、肌の真皮層にあるコラーゲンを合成するには「ビタミンC」が必要不可欠。しかしストレスから体を守るホルモンを合成するのにも「ビタミンC」が大量に使われます。よってコラーゲン合成が間に合わず、肌荒れを引き起こしてしまうんです。
ストレス初期症状を緩和する5つの提案
ここからは、アロマセラピストによるストレス初期症状に有効な緩和方法をご紹介します。
【1】自分への「ご褒美」として欲しかった化粧品や洋服を買ってみる
【2】「ヘアスタイル」をちょこっと変えてみる
【3】「自分だけの時間」を作る
カフェテラスで一人で過ごすだけでも、いい気分転換になりますよ。
【4】バスタイムは、自分の好きな香りの「ボディソープ&ヘアシャンプー」で癒される
【5】リラックスできる「アロマオイル」を用意して、香りを楽しむ
ストレスを溜めないためには、楽しめる時間を少しでも作ることが大切。イライラや肌・体の不調はストレスから来ているのかもしれません。
ご提案した5つのストレス緩和方法はどれも簡単にできるものばかり。身近なところから取り組んでみてくださいね♪